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海外市場、国内制度、企業動向、用語解説。森・里・海と脱炭素をめぐる動きを、編集部の視点で整理してお届けします。
COP17折り返し、主要論点は未決着
Carbon Pulseは10月26日、生物多様性条約の締約国会議(COP17)が日程の折り返しを迎えたものの、グローバル・レビューと資金をめぐる複数の交渉トラックで地政学的な対立が続き、閣僚級の到着に打開を期待する状況だと報じた。報道の要旨から読み取れる範囲を整理する。
COP17、生物多様性クレジット規制で割れる道筋
Carbon Pulseは10月24日、COP17の第1週に、世界各地の関係者が生物多様性クレジットをめぐり、義務的な制度と任意の制度の双方にまたがる規律のあり方について異なる案を示したと報じた。報道の要旨から読み取れる範囲を整理する。
TNFD、ISO・ISSBへの組み込み着手
Carbon Pulseは10月23日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)が、自らの自然関連の枠組みをISOとISSBの体系に組み込むための作業を始めたと、同組織のCEOがCOP17で述べたと報じた。報道の要旨から読み取れる範囲を整理する。
ICVCM、CCP規則の明確化案で意見公募
ICVCMは10月22日、コア・カーボン原則(CCP)の規則体系のもとで示す「明確化」の案について公開協議を開始したと公表した。対象は制度理事会の独立性と、先住民族・地域コミュニティの権利保護の二点で、受付は2026年12月3日まで。
Isometric、植林案件に逆転保険枠組み
Carbon Heraldは10月21日、炭素除去のレジストリであるIsometricが、認証済みの森林再生(再植林)案件を対象に、炭素の逆転(リバーサル)に備える保険の枠組みを立ち上げたと報じた。事業者の資金面の改善を狙うとされる動きを整理する。
UNIDROIT、炭素クレジット原則12月承認へ
Carbon Pulseは10月20日、私法統一国際協会(UNIDROIT)が任意炭素クレジットに関する法的枠組みの原則案について、12月の最終決定を目指していると報じた。各国政府や市場関係者から500件近い意見が寄せられた公開協議を経た段階とされる。
Verra、REDD+に暫定措置を検討
Carbon Pulseは10月19日、Verraが森林減少回避分野の新たな方法論(VM0048)への移行が遅れるなか、既存のREDD+案件を「存続可能な道筋」にとどめるための暫定的な措置を検討していると報じた。自然由来クレジットの供給に関わる動きとして整理する。
INPEX、豪州で海底貯留の承認取得
Carbon Heraldは10月16日、オーストラリア連邦政府がボナパルト堆積盆の「West Peron」地層をCO2貯留に関わる地質構造として正式に認定し、INPEXが海底下貯留に向けた節目の承認を得たと報じた。豪州の海底下CCSをめぐる動きとして整理する。
EU、ETS2の影響評価を更新へ
Carbon Pulseは10月16日、EU首脳が道路輸送・暖房燃料を対象とする排出量取引制度(ETS2)をエネルギー価格高騰の議論に引き込み、欧州委員会が消費者への影響評価を更新する方向になったと報じた。既存ETSの見直しとの統合は行わないとされる。
SBTi認証企業の約3割で自社排出増
Carbon Pulseは10月16日、SBTiの認定目標を持つ1,700社のうち約3分の1で、事業活動に伴う排出量が基準年を上回っているとの分析結果を報じた。短期目標の達成見通しとは別の論点として整理する必要がある。
Verraの森林管理手法、星国で適格に
Verraは10月13日、VCSプログラムの改良型森林管理手法VM0010が、シンガポールの国際カーボンクレジット(ICC)枠組みの適格方法論に加わったと公表した。これで森林分野の適格手法は3件となり、炭素税の相殺に使える道が広がる。
IMO、海洋CDR手法の新指針を採択
Carbon Pulseは10月9日、国際海事機関(IMO)が一部の海洋CO2除去(mCDR)手法を対象とする指針を採択したと報じた。海洋由来の除去クレジット市場に影響しうるとの見方が示されており、対象範囲や条件は一次資料での確認が要る段階といえる。
国連炭素市場、調理分野の方法論採択
Carbon Pulseは10月10日、パリ協定クレジット制度(PACM)の監督機関が家庭用調理に関する2件の方法論を採択し、クリーンクッキング案件のクレジット発行に道が開かれたと報じた。一部案件には制度共通の下方調整の適用除外が認められるという。
チリ、炭素税の相殺に国際信用を活用
Carbon Heraldは10月9日、チリが国際的なカーボンクレジットを国内の炭素税の相殺に使える制度的な道筋を整え、日本との取引に向けた案件形成も進みやすくなったと報じた。報道からは詳細条件までは確認できず、一次情報の確認が要る段階といえる。
独、6.4条クレジット110万単位を調達へ
Carbon Heraldは10月8日、ドイツ政府がパリ協定6条4項の仕組みに基づくカーボンクレジットを最大110万単位調達するための入札を開始したと報じた。国家が国際的な炭素市場で買い手として動く事例として注目される。
英廃棄物発電社、CO2回収設備を申請
Carbon Heraldは10月6日、英国で廃棄物発電を手がけるEnfiniumが、自社施設への炭素回収設備の設置について計画許可の申請を行ったと報じた。投資額は2億ポンド(2億6500万ドル)とされ、廃棄物処理と回収技術の接続事例として注目される。
Verra、食品ロス削減で初の信用発行
Verraは10月6日、食品ロス・廃棄の削減を対象とする方法論VM0046に基づく初のカーボンクレジットを承認したと公表した。米国のBrightly社が運営する案件で、余剰食品の再分配により約72万トンのCO2排出を回避したとされる。
EU議会委、炭素農業の認証案に異議せず
Carbon Pulseは10月5日、欧州議会の環境委員会が、欧州委員会の示したカーボンファーミング認証の方法論案に対する異議申し立てを退けたと報じた。気候面の実効性と農家の負担をめぐる議論を経た判断とされる。
IMO、船上CO2回収の安全指針へ着手
Carbon Heraldは10月2日、国際海事機関(IMO)が船舶に搭載する二酸化炭素の回収・貯留設備について、暫定的な安全指針の策定作業に入ったと報じた。設備の普及に先立ち、安全面の共通ルールを整える動きといえる。
生物多様性クレジットに監督強化の提言
Carbon Pulseは10月2日、生物多様性クレジット市場が炭素市場で指摘されてきた弱点を繰り返さないためには、より強い監督と明確なルールが必要だとする新しい研究を報じた。市場形成の初期段階にある分野への注意喚起といえる。