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海外市場、国内制度、企業動向、用語解説。森・里・海と脱炭素をめぐる動きを、編集部の視点で整理してお届けします。
Verra、審査優先化の対象を拡大
Verraは9月30日、プロジェクト審査の優先処理に関する試行の対象を広げると公表した。10月14日から登録申請や初回を含む検証申請も対象となり、手数料体系も示された。収入は審査体制の改善に充てるとされる。
OECD、生物多様性資金の大半は政府
Carbon Pulseは10月1日、世界の生物多様性関連資金が年間750億〜920億ドル規模と推計され、増加傾向にある一方、資金の大部分を依然として政府が供給しているとするOECDの新しい報告書を報じた。
国連報告、炭素と生物多様性の併用
Carbon Pulseは9月28日、炭素クレジットと生物多様性クレジットを組み合わせれば森林再生の資金確保に資する一方、自然関連市場や検証体制の未成熟が拡大の障壁になるとする国連の報告書を報じた。
WTO、ロシアのCBAM提訴で審理へ
Carbon Pulseは9月26日、WTOがEUの炭素国境調整措置(CBAM)をめぐるロシアの申立てを受け、紛争処理小委員会(パネル)の設置に合意したと報じた。制度の枠組みほぼ全体が審理の対象になるとされ、EU-ETSにも議論が及ぶ見通しである。
EUの環境訴求規制、9月27日適用
Carbon Pulseは9月25日、根拠を示さない「カーボンニュートラル」や漠然とした環境訴求を禁じるEUの規則が27日から適用されると報じた。オフセットに依拠した表示も対象に含まれるとされ、輸出企業の表示実務に影響が及ぶ可能性がある。
JPモルガン、パラグアイ森林に2億ドル
Carbon Pulseは9月25日、JPモルガン・ナチュラルキャピタルとパラグアイ政府が2億ドル規模の持続可能な林業事業で合意したと報じた。商業林の造成や在来林の再生に加え、木材と炭素クレジットの両輪で収益を探る構想とされる。
土壌炭素クレジット、米で初発行
Carbon Heraldは9月24日、Agoro Carbonが米国の耕地と放牧地の案件で土壌炭素除去クレジットを初めて発行したと報じた。Microsoftとの契約に基づく供給とされ、農地管理による炭素貯留が買い手企業の調達対象として実際に動き出した事例といえる。
森林劣化の排出、破壊上回ると研究
Carbon Pulseは9月23日、ニューヨークで公表された衛星データに基づく研究として、森林劣化に伴うCO2の損失が森林破壊を上回ると報じた。炭素市場の案件が劣化を勘定に入れなければ、破壊対策の成果が相殺されかねないと指摘されている。
ICVCM、デジタルMRVの要件報告書
ICVCMは9月22日、世界銀行と共同で進めてきた作業計画の成果として、デジタル技術をMRVに用いる際の高品質要件を検討した報告書を公表した。16の推奨事項を示し、技術だけでは品質を担保できないと整理している。
TNFD準拠開示が1000件超、1年で倍増
Carbon Pulseは9月21日、TNFDの提言に沿った開示を公表する組織が1年前の倍以上となり1,000を超えたと報じた。この数値を示した報告書について、TNFD自身が生物多様性クレジットの購入で対応したとされる点も伝えられている。
EU ETS改正案、CORSIA免除の記述削除
Carbon Pulseは9月18日、EU排出量取引制度(EU ETS)改正の欧州議会側の主担当であるペーター・リーゼ議員が、CORSIA適用国向け路線を排出枠の償却義務から外すとした記述を、自らの報告書案から削除したと報じた。
JALとClimeworks、CORSIA適合の除去契約
Carbon Heraldは9月18日、Climeworks Solutionsと日本航空が、CORSIAに適合する炭素除去の購入契約で合意したと報じた。航空分野の国際的な排出削減枠組みに、除去由来のクレジットが組み込まれる初の事例とされる。
EU、自然由来6条クレジットに条件検討
Carbon Pulseは9月18日、欧州委員会が、国際的な基準づくりで逆転リスクの扱いが整理されない場合、自然由来のパリ協定6条クレジットを2040年目標への算入で全量認めない購入ルールを準備していると報じた。EU当局者の発言に基づく内容とされる。
EU、CRCF除去単位の企業利用指針へ
Carbon Pulseは9月16日、欧州委員会の担当者が、EUのCRCF枠組みで認証された炭素除去単位を企業がどう使えるかを説明する指針を来年初めに公表する方針を示したと報じた。認証と企業の利用をつなぐ論点が、あらためて前面に出た形である。
Verra、スコープ3対応の新認証制度を開始
Verraは9月15日、企業のバリューチェーン内で行う気候対策の成果を定量化・検証・認証する「スコープ3スタンダード(S3S)プログラム」を立ち上げたと発表した。CO2換算1トンを表すスコープ3単位(S3U)を創出する枠組みで、既存のVCSプログラムと並走する設計とされる。
主要国連合、炭素市場の相互運用で5カ年計画
Carbon Pulseは9月14日、主要経済国からなる連合が、規制対象の炭素市場どうしの長期的な相互運用性を進めるための5カ年の作業計画に合意したと報じた。MRV、信頼性の高いオフセット、パリ協定6条が作業項目に含まれるとされる。
Climeworks、DAC回収能力向上とコスト低減を発表
Carbon Heraldは9月11日、直接空気回収(DAC)の先行企業Climeworksが、CO2回収能力を大きく高めると同時に運転コストを引き下げる節目に達したと報じた。除去型クレジットの供給基盤を左右する動きとして、調達を検討する企業にも関わる話題である。
グーグル、コメのメタン削減クレジット100万件購入へ
Carbon Heraldは9月11日、米グーグルがインドの気候テック企業Mitti Labsから2030年までに100万件のカーボンクレジットを購入することで合意したと報じた。稲作由来のメタン排出を抑える取り組みから生まれるクレジットで、農業分野の長期調達契約として注目される。
パラグアイの6条手数料、国連が包括的と評価
Carbon Pulseは9月11日、国連の報告書がパラグアイのパリ協定6条に関する手数料体系を、登録簿へのアクセスやクレジット移転などに課金する世界でも有数の包括的な仕組みだと指摘したと報じた。ホスト国が国際炭素市場から収入を得る設計として注目される。
EU議会、ETS改革で2030年後の削減ペース緩和案
Carbon Pulseは9月10日、EU排出量取引制度(ETS)改革を担当する欧州議会の主席交渉担当者が、2030年以降の年間削減ペースを緩めつつ、炭素価格の急変を抑える仕組みを強化する案を示したと報じた。産業側の予見可能性を高める意図があるとされる。